高校数学のパズル的側面

結城せんせーのブログから.
http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20060605#mathquiz
小中高校の数学において間違えやすい問題とその間違いのパターンを取り上げた本がブルーバックスから出ていて(今手元に現物が無く,タイトルを失念),結構面白くて読み込んだことがある.なので,この手の問題は見たら大体すぐに反応できるようになっていて,件の問題は,一応最初の問題を見た段階で実数解が無いことに気付いたので(向井さんがこんな簡単な問題わざわざブログでそのまま取り上げるはずがない,という変にさかしくひねくれたスイッチが入りやすくなってる),引っかからなかった.
高校数学はこういう「誤った推論に基づくパズル的引っ掛け問題」をはじめとして,色々パズル的に面白い問題が転がっていて,個人的には大好き.昔はこういうトリッキーな問題に惹かれて,この手の問題を解きたいがために問題集や赤本漁りまくってハァハァしていた覚えが.うーん,なんて健全な青春だったのだろう.
この手の問題は本当にルールが厳密に決められた一種のパズルとしての面白さを持っているのだけれど,ルールをちゃんと知っていて,かつその中でさらにこの手の面白さを理解してくれる人としかこの面白さを共有できないのがすごい残念.後,決められたルールの上でやるパズルだから,適度にルールが複雑で難度があるほうが面白いけれど,この「適度な難度」を持った加減のレベルとしては高校数学あたりが一番面白いと思ってたり.
もう昔のことなのでかなり忘れてしまったけれど,以下が個人的に印象に残っている問題のうちの2つ.いずれも一応高校数学の範囲で解けます.また,引っ掛け問題でも何でもなくて,どちらも普通に高校数学な問題です.

解法がパズル的な問題(こんな特殊な解法知ってないとできないんじゃないの,これ?的問題)

\cos\frac{\pi}{4}\cdot\cos\frac{\pi}{8}\cdots\cos\frac{\pi}{2^n}
nを用いて表せ.

最終的な答えがパズル的な問題(高校数学の問題としては普通に計算が煩雑な部類で,解法自体は全く面白くない)

3項間漸化式,
a_1=0
a_2=1
a_n+a_{n+1}+a_{n+2}=0\qquad (n=1,2,\cdots)
の一般項a_nを求めよ.
(ちなみに3の剰余で場合分けした解答でももちろん O.K. だと思うけれど,そーじゃなくて場合分けなしでの一般項の解が面白い……と思うのですけれどダメですかそーですか)