「桜の樹の下には屍体が埋まっている」っていう話をよく聴きますけれど,あれって梶井基次郎の短編が元ネタだったんですね.神秘を神秘と割り切らずに,それを切り裂き,その正体-たとえそれがうじの湧いた死体であろうとも-を見極めようとする貪欲な姿勢は,自分のような人間にも常に必要な姿勢だな・・・この短編から私はそんなことを読み取りましたが,皆さんはいかがでしょうか?
ちなみに彼の短編はどれも簡潔で,かつ詩情豊かな発想が垣間見えてよいですねぇ.『檸檬』は私のお気に入りの小説の一つです.興味のある方は青空文庫に収録されていますのでぜひどうぞ.『桜の樹の下には』などはものの5分ほどで読めてお手軽です.
青空文庫:http://www.aozora.gr.jp/