醜悪な事態その2

「ご主人様ぁ〜♪」

 私の姿を見つけるなり,テペテペと駆け寄ってきたかと思うと有無を言わさず胸に飛び込んできた.こうなるとコイツはしばらく離れない.こげ茶の毛並みを携えた耳が私の顔を撫でる.こそばゆくて仕方がない.

うん.やっぱりわたすに執筆業は向いてない.いろんな意味でダメすぎる.